日本農学アカデミ ー第4回シンポジウム
開催趣旨 |
「地球環境・人間生活にかかわる農業及び森林の多面的な機能の評価について」の諮問が、農林水産大臣から日本学術会議に対して、2000年12月にあった。この諮問に対して日本学術会議に特別委員会が組織されて、2001年11月に答申がなされた。この答申に見られるように、農業と森林の多面的機能については学術的成果が多々蓄積され、また多面的機能の定量的評価についてもかなりの程度の成果が得られている。
他方、農業と森林の多面的機能に関する国民的な理解とコンセンサスの形成は、未だ不十分である。さらには、その国民的な理解とコンセンサスにもとづいた、関連省庁および地方自治体による具体的政策とその実現は、今後に残された課題である。
本シンポジウムでは、まず答申「地球環境・人間生活にかかわる農業及び森林の多面的な機能の評価について」の内容について日本学術会議答申作成の特別委員会委員長を務めた祖田修氏が解説する。また、森林・林業の立場から佐々木恵彦氏が意見を述べる。次いで、この問題に関して農林水産省がいかなる政策をとるべきか、また政策化しつつあるかについて、篠原孝氏が述べる。その後、パネルディスカッションに移り、まず、農政ジャーナリストの中村靖彦氏および環境ジャーナリストの原剛氏らが、「農林業と環境保全を両立させる」方向で自説を展開する。その後、シンポジストと会場参加者を含めたディスカッションを行う。
このシンポジウムの目的は、農業と森林の多面的機能とその評価法に関する専門家間の理解が深化し、またその多面的機能が全国民に理解され、さらには国や自治体の具体的政策へ反映されることである。研究者、専門家、農家、林家などの当事者と一般市民が一同に会して、議論がクロスオーバーし、互いの理解が深まることが期待される。
開催日時等 |
開催日時 | 2002年6月8日(土)午後1時半から午後 5時頃まで |
場 所 |
東京大学農学部弥生講堂 (地下鉄南北線東大前駅徒歩1分、地下鉄千代田線根津駅徒歩8分、地下鉄丸ノ内線本郷三丁目徒歩10分) |
収容可能人員 | 300人 |
参加費 | 無料 |
主催 | 日本農学アカデミー |
共催 | 全国農学系学部長会議、日本学術会議第六部 |
後援 | JA全中、JA全農、日本林業協会、 社団法人大日本農会、日本農業新聞 |
プログラム案 |
コーディネーター | 進士五十八(東京農業大学 学長) |
陽 捷行(独立行政法人 農業環境技術研究所 理事長) | |
あいさつ | 山下興亜(日本農学アカデミー会長) |
趣旨説明 | 進士五十八 |
司 会 | 陽 捷行 |
プログラム
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1. 農業および森林の多面的な機能の評価について」 | ||
農業の立場から:祖田 修 (京都大学大学院教授) | |||
森林・林業の立場から:佐々木恵彦(日本大学生物資源科学部長) | |||
2. 農業および森林の多面的機能を活かした政策について | |||
篠原 孝(農林水産政策研究所 所長) | |||
休憩(20分) |
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3. パネルディスカッション 司会:鈴木和夫(東京大学大学院教授) |
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パネリスト: | 中村靖彦(農政ジャーナリスト、元NHK解説委員) | ||
原 剛(環境ジャーナリスト、早稲田大学大学院教授) | |||
芳村真理(メディアパーソナリティー) | |||
祖田 修、佐々木恵彦、篠原孝、進士五十八、陽 捷行ほか |
本件に関する問合わせ先:古在豊樹(千葉大学園芸学部長)kozai@midori.h.chiba-u.ac.jp